年々アクティブユーザーが増加しているSNSは集客を行う上で非常に強い力を持っています。若者を中心に急激に力をつけているTikTokや、生活インフラとも言えるLINEなどアプローチの場が多種多様に変化してきました。
しかし、「SNSに手をつけにくい」「どんなコンテンツを発信するのかわからない」このような事業者様もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、事業者様がSNSを活用できるようSNS集客の効果や各SNSの特徴などを紹介します。
SNSの集客効果
近年SNSを活用したマーケティングが流行し、数々の企業がSNSマーケティングを実施しています。多くの企業がSNSの予算を増加している傾向にあるほど効果が期待できる手法であり、水道業界では以下の効果が考えられます。
- 幅広い世代からの依頼に繋がりやすい
- リードを獲得しやすい
- 利用時のハードルが下がる
それぞれ見ていきましょう。
幅広い世代からの依頼に繋がる
SNSは10代〜70代の幅広い世代が利用しています。SNSによってそれぞれの年齢層に違いはありますが、YouTube・LINEはほとんどの年齢層が利用しているため、狙った世代にダイレクトに訴求できる可能性が高くなります。顧客単価が高い世代の獲得も考えられるため、多種多様な業界の企業が参入しています。
リードを獲得しやすい
オリックスや凸版印刷など、「会社名は知っているけど、何の会社かわからない」という直接的な内容のテレビCMが放送されていますが、これはほとんどの企業に起こりうる現象ではないでしょうか。
SNSは「おすすめ」や「最新」などから、フォローやチャンネル登録をしていないアカウントの投稿も表示されるため、認知の拡大が期待できます。また、動画コンテンツでは短いながらもどのような事業を行っているか伝えられるため、潜在的ユーザーの掘り起こしも可能です。
安心してサービスを利用できる
コンテンツの内容によっては、水道工事を依頼する前に顧客が感じる不安（ぼったくりだったらどうしよう。ちゃんと直せるんだろうか。）などの不安感を払拭させ、安心感や信頼感を与えられます。
ライフラインである水にトラブルがあった緊急時に、水道業者それぞれの特徴や料金などを詳しく調べている余裕はないでしょう。しかし、実際に工事が終わるまで顧客自身は不安が払拭されることはないため、「どんな業者か・どんな人が工事にくるのか・かかる費用は」などの不安を、コンテンツの配信によって事前に払拭できる可能性が高いです。
UGCの獲得に繋がる
UGCとはいわゆる口コミです。SNSで実際にサービスを利用したユーザーの口コミをみて、そのサービスの利用を決める方が30％以上いるため、最悪の場合、見込み客を3割失いかねない重要な事項です。
しかし、反対に考えると質の高いUGCを獲得できれば、現状より3割の顧客増加も期待できます。そのためには、実際にサービスを利用してくれた顧客に対して「口コミ投稿で500円引き」などの施策を実施し、効果的なUGCを獲得していきましょう。
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SNSの利用率現状
総務省が行った令和3年のSNSを利用する個人の割合は78.7%と年々増加傾向にあるとわかっています。中でも60代〜70代のSNS利用者の増加は強く、60代は前年比11.1%アップ、70代は13.2％アップと市場規模の拡大が顕著に現れています。世界的にはFacebookが一番アクティブユーザーが多いという調査結果がありますが、日本国内ではLINEが最大のユーザー数です。
上記グラフでわかるように、アクティブユーザー数（MAU)が多いのは8,600万人でLINE・次いで7,000万人のYouTubeです。SNSを利用するユーザーは増加傾向にあるため、各SNSのMAUも2023年では増加していると予想できます。
引用：令和3年総務省SNS調査
SNSサービスごとに年代をみてみると、LINE・YouTubeは全年齢で利用率が高いです。対してTikTokやTwitterは30代以下のユーザーが多いため、ターゲットの世代に合わせて利用するSNSを検討しなければいけません。
SNS別の特徴
各SNSによってアクティブユーザーの年齢層やコンテンツの特徴に違いがあるため、ターゲティングや発信方法の参考にしてください。
LINEの特徴
日本国内における最多ユーザー数のLINEは、連絡ツールをメインの機能として利用されています。企業からのアプローチとしては、公式LINEアカウントを設立し友達追加してもらうことによって、メルマガのような情報発信が可能になります。
また、他のSNSと違ってタイムラインのように投稿が流れることがないので、ブロックや非表示されていなければユーザーの目に留まりやすいのが特徴です。リッチメニューと呼ばれるメニュー機能を設置すれば、直接電話相談やwebサイトの導線を確保できるため、公式アカウントの開設時は活用してみましょう。
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Twitterの特徴
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上記2つのツイートは、主にwebサイトのコンテンツへの誘導を目的として活用している水道業者様のアカウントです。活動エリアや営業時間などプロフィールに記載することで、活動エリア付近に在住しているユーザーからのリードを得やすくなります。
また、コンテンツの一部を紹介するとともに、ユーザーの潜在的不安に触れることで興味関心を引き、webサイトへの導線を強めていることが伺えます。
YouTubeの特徴
LINEに次いでアクティブユーザーが多いSNSのYouTubeは、長時間動画と1分以内のショート動画コンテンツから構成されています。近年企業アカウントがYouTubeで力を入れているコンテンツは編集の手間も少なく、ユーザーが気軽にみやすいショートコンテンツが注目されていて、トイレリフォームのビフォーアフターや「〇〇に注意5選！」など専門知識を活かしてユーザーの興味をひく動画が多く見受けられるようになりました。
10分以上の動画ではより詳しい内容を発信できるため、実際の施工による技術力や顔を出しによる親しみやすさなど、得られる効果はさまざまです。しかし、10分程度の簡単な動画でも、編集には多くの時間やスキルやツールが必要なため、自社のみでの運用は難しく外注などの対応が必要でしょう。
▽動画コンテンツによる集客
TikTokの特徴
TikTokはベンチャーから老舗企業まで参入している近年注目のSNSです。10〜30代の利用者が多く、広告やPRといった内容とはかけ離れた「気になる」「面白い」など興味を引くことを目的とした動画が多く見受けられます。
タクシー会社のアカウントでは、タクシーについてほとんど触れることがなく部下が上司に悪戯をする、といった内容など若者ウケを狙ったコンテンツが話題となり、テレビなどにも取り上げられ、TikTokを活用したSNSマーケティングの定番となりつつあります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
▽TikTok成功事例5選！！
Instagramの特徴
Instagramを企業が行う場合に着目すべきは「画像」と「ハッシュタグ」です。インスタグラマーという職業ができたのは、個性的で斬新な写真を撮る技術と発想力から生まれたものであり、写真はコンテンツのメインとなる重要な部分と言えます。
ストーリーズというシュート動画もコンテンツとしてありますが、他のSNSと比べるとショート動画コンテンツの需要は低く、ユーザーへの訴求は難しいものがあるでしょう。しかし、ハッシュタグという機能を活用すれば、ローカライズ（活動エリア）に在住しているユーザーにダイレクトに訴求が可能です。
セーフリー
SNS広告
続いて各SNSの広告について解説します。特有の広告形態は、水道業者様によっては活用が難しい場合や、自社にぴったりの広告がある可能性も秘めてるのでぜひご覧ください。
LINE広告
LINEは人口の7割を超えるユーザー数から、他の媒体での調査が必要ないほどのデータを得られる媒体です。LINEが独自で展開している関連サービスや、提携サービスの増加によって果てしない情報が飛び交う市場となりました。
LINEの広告は以下の3種類があります。
- トークの最上部に表示される”Smart Channel”
- アプリ内にあるニュースページ”LINE NEWS”
- 動画や画像によって広告を掲載する”タイムライン”
課金方法は「クリック課金」と「インプレッション課金」の2種類は他のSNSにもあるため、一般的な課金方法ですが、LINE独自の課金方法の「インストール課金」も存在します。
提供しているアプリ商品の他、広告を通して公式アカウントの友達登録も含まれるため、広告の多様性が伺えます。公式ラインではメルマガの発信やwebサイトへの導線としての活用や、直接申し込みできる仕組み作りなど、各社の必要性に合わせた構成が可能です。
公式アカウントを作成する際には、リッチメニューと呼ばれるメニュー機能がLINEマーケティングの醍醐味と言えます。詳しくは下記記事をご覧ください。
▽リッチメニューの活用で集客の幅を広げる
Twitter広告
2017年時点で4500万人のユーザー数となっているTwitterは現在さらにユーザー数を伸ばしていると考えられ、日本のSNSの中では最大級の広告市場です。
フォローしたユーザーの投稿とPR（広告）が混在したタイムラインが特徴です。一般投稿のような広告は、広告らしさを感じさせずユーザーの目に留まりやすく、リツイートやいいねによる拡散も期待できます。
Twitterの広告は以下の5種類があります。
- 商品やサービスを1枚の画像で紹介する”画像広告”
- 動画で紹介する”動画広告”
- 複数の画像を最大6枚掲載できる”カルーセル広告”
- 140字を超える訴求をしたい場合に活用できる”モーメント広告”
- 通常のツイートと変わらない自然な広告”テキスト広告”
Twitterは非リッチコンテンツが中心なため、広告の作成費用は限りなく抑えることが可能です。アプリ内でインプレッション数などのデータも得られるため、紹介しているSNSの中では自社運用が一番簡単だと言えるでしょう。
YouTube広告
YouTube広告は投稿された動画に広告が組み込まれ、ユーザーの目に留まりやすいのが特徴です。Googleの検索エンジンを元に仕様変更された検索エンジンは、ユーザーが好んで視聴する動画に類似している最適な広告を選択して表示するため、潜在層や顕在層にダイレクトなアプローチが可能となり、大手からベンチャーまで参入しています。
広告は以下2種類があります。
- 動画の前後・中に含まれる”広告フォーマット”
- 動画の下部にバナーとして表示される”静止画形式”
さらに細分化すると6種の広告が存在し、それぞれの特徴も異なります。詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
▽YouTube広告のすすめ
TikTok広告
2020年のユーザー数は950万人と2021年までに約800万人増加するなど、近年一番勢いのあるSNSは10代から30代を中心に動画の投稿や視聴がされています。
TikTokの広告は以下の4種類あります。
- 全てのユーザーに起動時に表示される”起動画面広告”
- ハッシュタグによる参加型”チャレンジ広告”
- おすすめに表示される一般投稿のような広告”インフィード広告”
- TikTok外でも配信可能”運用型広告”
「起動画面広告」は入札による広告枠の購入になるため、一日一社限定で500万円前後と非常に高額ですが、一気に認知を広めたい場合は効果的です。しかし、全国展開した事業でなければ、大半の予算が無駄となってしまうため注意が必要です。
広告の課金方法は以下の4つです。
- インプレッション課金
- クリック課金
- 再生課金
- 期間契約型
「期間契約型」はチャレンジ広告やインフィード広告に適用されます。TikTok特有の起動画面広告と期間契約型はどちらも500万円以上の予算を必要とするため、地域で活動する企業にとっては現実的ではないでしょう。一般投稿と変わらない動画による広告運用がベターだと考えられます。
Instagram広告
Instagramのユーザーは20〜40代に多く、参入にしている企業の多くはレストランやアパレルショップなど色味や見た目にこだわりが強いジャンルが中心と言えます。
Instagramの広告は以下の3種類あります。
- 24時間で消えてしまうタイムリーな”ストーリーズ”
- 一般投稿を興味のあるユーザーにフォロー外から表示される”タイムライン”
- 視認性が高く多種多様な展開ができる”発見タブ”
InstagramはGoogleのリスティング広告と同様に、広告費用を固定できる特徴があるため、予算が少なくても参入が容易で、月10万円ほどの予算から始められます。Instagram広告について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
▽広告に活用！Instagramでリンクの設置が可能に！
SNS集客の注意点
SNS集客の注意点は以下5点です。
- 運用するSNSの特徴を把握する
- 運用方針を明確に定める
- 定期的な発信
- コンテンツの質を確保
- データ管理による改善の実施
それぞれの解説をみていきましょう。
運用するSNSの特徴を把握する
SNSによっては利用ユーザーの年齢層のばらつきや配信コンテンツの特徴が大きく変わってきます。例えばTikTokやYouTubeなどの動画コンテンツは、音や映像などさまざまな情報をユーザーへ与えられるリッチコンテンツに該当しますが、TwitterやInstagramは文字や画像が中心の非リッチコンテンツです。
リッチコンテンツの投稿は企画→撮影→編集→投稿となり、時間と労力が必要で技術的な部分は外注も視野に入れる必要があります。対して非リッチコンテンツは企画→撮影→投稿とフローが少なく自社員での運用も可能なため、リッチコンテンツより多くの投稿が可能です。
事前に確認するべき事項として以下が挙げられます。
- 発信したいコンテンツ
- リッチコンテンツか非リッチコンテンツか
- SNSマーケティングの予算
- ターゲティングに設定している年齢層とユーザー数
- 依頼へと繋がりやすい導線の確保
セーフリー
運用方針を明確に定める
SNSを利用する企業は大まかに「ブランディング」「広報・拡散」「顧客との対話」「顧客ロイヤリティの向上」を目的としています。
すでに広く認知されている企業は、新商品の紹介や慈善活動を中心として発信しています。対して小規模な企業は、技術力の高さや親しみやすさが中心なコンテンツが多く見受けられます。
コンテンツを発信する目的に応じて内容は大きく異なるため、運営方針を明確に定めていなければ、何を伝えたいのかわからないアカウントになってしまいます。自社に最適なビジネスモデルを探し、それを参考に運用方針を定めましょう。
定期的な発信が重要
SEOと同じく、各SNSにも検索エンジンのようなものが存在します。アカウントの活動や閲覧数などから「おすすめ」などに表示されやすくなるため、定期的な発信は必要不可欠です。また、コンテンツの投稿数が少ないと、フォロワーやチャンネル登録も減少しやすくなるため、最近のYouTuberは通常投稿の間にショート動画を挟む手法が流行しています。
InstagramやTwitterは1つの投稿にかかる手間は少ないものの、伝えられる情報量も少ないため、投稿本数は多くなります。企画段階で事前に投稿内容の準備が重要だと言えるでしょう。
コンテンツの質を確保
コンテンツの質を確保する最大の理由は、集客が望めないことではなく「炎上対策」です。過去には不特定多数の人物が映り込んだコンテンツに対して「肖像権の侵害だ」といった炎上や、インスタントラーメンのPR動画で「女性に家事を強要している」といった声から炎上する、といった事例があります。
全てがコンテンツの削除や賠償問題などに発展することはありませんが、炎上のイメージが払拭されない場合も考えられます。
- 既存商品の扱い
- 法的内容
- ジェンダーや宗教など
- 環境
など、投稿前の確認担当者を設けるなどして、未然に炎上を防ぐ努力が必要です。
データ管理による改善の実施
SNSはwebサイト同様に、PV数やクリック率などのデータを手に入れられるため、データによる分析が可能です。ターゲティングの修正やwebサイトへの導線の変更など、多角的な視点から改善を行うと効果的です。
SNSはABテストも比較的簡単に行うことができます。ユーザビリティの向上にも活用できるので、各種のデータ収集を欠かさないようにしましょう。
相乗効果が狙えるマーケティング手法
SNSの運用と合わせた活用によって効果を高められるマーケティング手法を3つ紹介します。
- インフルエンサーマーケティング
- ファンマーケティング
- O2Oマーケティング
それぞれの解説をみてみましょう。
インフルエンサーマーケティング
芸能人やスポーツ選手などに広報活動を行ってもらうことで、企業の認知拡大や見込み客の獲得を狙うマーケティング手法です。
水道業者様の中では、舞の海さん・柴田理恵さん・ガッツ石松さんなどがアンバサダーとして起用されています。SNSで発信した内容の拡散や直接発信をしてもらうことで同情効果が期待できます。
▽インフルエンサーマーケティングとは？活用方法と一緒に紹介（前半）
ファンマーケティング
ファンマーケティングとはサービスや企業を応援してくれるファンを増やしていくマーケティング手法です。SNSの発信内容によっては顧客のファン化や増加が望めるため、ぜひ同時に施策の実施を検討してみましょう。
ファンマーケティングの一番のメリットは、ファン化した顧客が質の高い情報（新商品・口コミなど）を拡散してくれる点です。見込み客や潜在層ユーザーの獲得も関連して、連鎖的に顧客の獲得が期待できファン化・リピーター化しやすくなる特徴があります。
権威性を示す、親しみやすく、などさまざまな方向性からファンを獲得している企業があるため、自社にあった独自の方法を検討してみてください。
▽リピーター獲得のために必要なこと
O2Oマーケティング
O2Oマーケティングとは広告やメディアの発信によってユーザーを実店舗へ誘導する手法です。例えばトイレやおふろなどのリフォームを訴求し、実際に設置してある展示場への来店を促すといった内容が当てはまります。
SNSコンテンツだけでは伝えきれない内容も、お客様と対面することによって直接的に営業をできる利点や、体験による販促が期待できるため、SNSの普及と同時に重視されるようになりました。LIXILやTOTOなどの製造メーカーやハウスメーカーは積極的に実施しています。ジャンルを問わず実践している企業が多く、SNSアカウントと紐付けてクーポンの配布などによる手法を実施しています。
SNSを活用して顧客を獲得しましょう
SNSは日本国内で1億人近いユーザーが利用している最大級のマーケット市場です。多種多様な企業が参入しており、水道業者様も例外ではありません。
SNSマーケティングは各SNSの特徴を把握するところから始まります。集客したいターゲットやブランディングなど目的に応じて活用するSNSや発信コンテンツが異なるため、綿密に企画しましょう。
弊社では運用に関してのご相談も対応していますので、この記事を読んで気になった！という事業者様はぜひご相談ください。