新規の顧客を狙う場合や、事業エリアの拡大などには広告が効果的です。中でもweb広告のリスティング広告は、ターゲットにダイレクトな訴求を行えるとともに、自社での運用も可能であるため「広告の入門」としても知られています。
本記事では、リスティング広告の出稿方法と出稿後に必要な情報を解説しています。
今後の展望に広告出稿を視野に入れている方はぜひ参考にしてください。
目次
水道業界はリスティング広告が効果的！
検索ユーザーは早く悩みを解決したい顕在層であるため、緊急性の高い水道業界はリスティング広告が効果的です。クラシアン様やイースマイル様など全国的に展開している企業もリスティング広告を打ち出していますし、地域をターゲットにした企業もリスティング広告を打ち出しています。
入札単価によって、掲載順位を一気に上げることができるため、SEO施策という労力を削減できると考えてもいいでしょう。
セーフリー
Googleリスティング広告の始め方
Googleリスティング広告は以下のステップで広告を出稿できるようになります。
- Googleアカウントの作成
- 広告URLのページ作成
- Google広告にて予算・支払い方法の設定
- KWの設定
- リスティング広告出稿
それぞれのステップを解説していきますので、出稿の参考にしてください。
Googleアカウントの作成
Googleに掲載するリスティング広告は、「Google広告」というGoogleでリスティング広告を出稿するためのアプリを利用します。Googleサービスを利用する場合にはGoogleアカウントが必要になるので、アカウントを持っていない方は新規アカウントを作成しましょう。
アカウントの作成に必要なものは以下の通りです。
- 名前
- 生年月日
- Gmailアドレス
- パスワード
- 電話番号など、セキュリティを向上させる情報
アカウントの作成時には、「利用目的」という項目が出てきます。個人用・ビジネス管理利用という項目が出てきますので、広告出稿が目的であれば、「ビジネス管理用」をおすすめします。
セーフリー
広告URLのページ作成
検索画面から顧客を誘導する場合は、自社ホームページや、自社を掲載しているサイトへのURLが必要です。広告を作成する際にURLを挿入しなければ、検索ユーザーが広告をクリックしてもその先のページが無い状態になってしまいます。
リスティング広告の作成より、クリック先のメディアを作成する方が時間がかかるので、事前準備として用意が必要です。
Google広告にて予算・支払い方法・キャンペーンの作成
リスティング広告は、Google広告というGoogleのサービスから出稿できます。Googleアカウントを持っていない場合は、作成しておえきましょう。
Google広告にログインすると、以下の画像①へ移行します。出稿する広告はキャンペーンと表記されているので、「キャンペーンを作成」をクリックしてください。
キャンペーンの目標・キャンペーンのタイプを選択します。
続いて広告単価の設定です。ここでは自由な金額設定が可能ですが、金額が低すぎると競合広告の入札単価を下回り掲載順位が低く表示されてしまいます。キーワードプランナーの入札単価を参考に、自社の予算に合った広告単価を設定してください。
続いてターゲット設定です。以下の画像④にてターゲットとなる地域を選択します。活動エリアや新規に展開したいエリアなどを選択しましょう。
続いてKW選択です。表示されたいKWを、キーワードプランナーやキーワードツールで選定し、選択していきます。複数を選択できるため、広告に最適なKWの子KWや関連KWも網羅しておきましょう。
最後に、タイトルやメタディスクリプション、ランディングページのURLを記載してください。プレビューを確認し、問題なければ広告の設定が完了です。
設定が完了すると、自動で広告が出稿されます。
リスティング広告出稿
広告が出稿されると、検索画面にて自社の広告タイトル左上に「スポンサー」と記載されています。自社の広告が競合広告より下に掲載されている場合、入札単価が競合広告より低いと考えられるため、予算の増強が必要か検討してみましょう。
ちなみに、競合広告の入札単価は調べられませんが、キーワードプランナーにて「ページ上部に掲載された広告の」入札単価の高価格帯と低価格帯は調査が可能です。
入札単価を調整する参考にしてください。
リスティング広告の成果がでる期間は？
リスティング広告は、打ち出してすぐに効果がでるとは限りません。以下2点が重要となりますので、ぜひ参考にしてください。
- AI学習に時間が必要
- 利益が出るまでの期間
AI学習に時間が必要
リスティング広告の成果が出るまでは、AIが学習するための時間が必要です。AIはユーザーの行動からデータを収集して学習し、広告のパフォーマンスを最適化するために経験を積みます。AIの学習には大量のデータが必要なため、AIが十分な学習量を得て広告が最適化されるまでに、一般的に6カ月程度の期間が必要とされます。
また、多くのデータを集めるためには、多数のユーザー行動を得る必要があります。そのため、広告運用に十分な予算が必要です。一般的には、毎月100万円程度の予算を確保することが効果的と言われています。 リスティング広告の成果を最大化するためには、最低1年間程度の余裕をもって継続的に広告を運用することが、良い結果を得るために重要です。
利益が出るまでの期間は？
継続的に広告を掲載することで、AIの学習によりCPA（顧客獲得単価）が低下します。CPAが下がり、顧客数が増えるまでは多くの予算が必要になりますが、AIによって広告が購買意欲の高いユーザーへ訴求してくれるようになるまでは我慢が必要です。
具体的な利益が出るまでの期間は、広告の競争状況や業界の特性によって異なります。一般的には、リスティング広告の効果を最大化するためには、長期的な視点を持ち、最長1年程度の期間を見据えることが必要です。
広告を出稿する際には、短期間ではなく、1年以上の長期スパンの計画と戦略を練っておきましょう。
セーフリー
広告効果が出るまでのサイクル
- 分析
- 施策改善
1.分析
分析する際には、以下の項目を重点的に観察してみましょう。
- ターゲティングにあっているか
- キーワード選定は適切か
- 広告デザイン（タイトルやメタディスクリプション等）
- クリック先のランディングページのデザインやCTAの位置
上記のデータは以下のツールから調べることができます。
- Google広告キャンペーンページ
- Googleアナリティクスまたは解析ツール
- Googleサーチコンソール
- キーワードプランナーまたはキーワード選定ツール
- A／Bテストツール
分析する際には、広告を就航する前に戦略として設定していたデータと照らし合わせて、目標値を達成できていないものや、狙ったターゲットに訴求できているかの確認が必要です。
例えば、広告のクリック率をみてみると、2022年のリスティング広告クリック率は、おおむね10％〜5％（業界によって変動あり）というデータがあります。
もし5％以下であれば、平均を下回っているため、改善できるポイントがあると予想できるでしょう。
クリック率を改善するには以下に注目しましょう。
- キーワードの再選定（クエリなどから最適なKWを設定し直す）
- タイトル・メタディスクリプションの変更（A／Bテスト）
- 広告の掲載順位向上
クリック率が向上したとしても、CTAが向上しない場合は、ランディングページや訴求するターゲットに問題があると考えられます。リスティング広告は、川の流れのように全てが関連しているので、定期的に定量調査や定性調査を行いましょう。
2.改善の際のポイント
リスティング広告の改善は、非常に多種多様であり一概に「ココ！」という改善方法はありません。
- 広告費の増強による改善
- キーワードの再設定
- ランディングページの変更
- CTAを申し込みから資料請求へ
など、自社のデータに基づいた最適な改善方法を探っていく必要があります。
Googleサーチコンソールでは、ランディングページに訪問したクリック数または検索画面に表示されたCV値を計測します。最初に設定したKWよりも、CV値やクリック数が多いKWがあった場合、設定していたKWの変更によって短時間の改善がみられる可能性が高いです。
KWを変更する場合には、以下に注目して設定しましょう。
- KWの検索数
- 必要な入札単価
- 同じKWを使用している競合調査
ユーザーの購買意欲が高いKWでは、入札単価が高い傾向にあるので、広告費を増強できない場合は、検索数が少ないながらも購買意欲が高いと予想できるKWを狙うといった工夫も必要です。
リスティング広告の効果を高めるコツ
リスティング広告の効果を高めるコツ
リスティング広告の効果をもっとも得られないことは、ターゲットに広告が届かないことです。しかし、ターゲットに広告が表示されたとしても、成果に繋がらない可能性があるため、以下3つのコツに留意してください。
- 効果的なタイトルと広告文
- KW選定
- クリック先サイトのユーザビリティ向上
効果的なタイトルと広告文
リスティング広告のタイトルとメタディスクリプションは、ユーザーの注意を引く重要な要素です。以下の点に留意して作成しましょう。
- ユーザーの目を引くキャッチーなタイトル
- キーワードを含めたタイトルと広告文
- 深層心理を考慮した訴求
タイトルは検索画面に表示された際に、もっとも視覚的情報を与える重要な部分です。ユーザーの検索意図を理解できていなければ、求める結果を与えてくれないと感じ、上位表示されていてもクリックされない可能性があります。
設定したKWの検索意図を深く読み解き、ユーザーが求めている事柄を提示しましょう。
KW選定
キーワード（KW）の選定はリスティング広告の効果にとって重要な要素です。以下のポイントに留意してキーワードを検討しましょう。
- 3つのマッチタイプ
- ネガティブキーワード（除外キーワード）の設定
- KWの競合調査と望める成果
KWには、サジェストキーワード・関連キーワードなど、1つのKWに対してKW同士のつながりがあり、ネットワークが構成されています。これらのKWをそのまま検索KWとして設定すると、マッチタイプと言われるシステムによって、ターゲットではないユーザーへ広告が表示される恐れがあります。
セーフリー
マッチタイプとは、完全マッチ・フレーズマッチ・部分マッチの3段階で構成されています。
- 完全マッチ：設定したKWと完全にマッチした検索KW
- フレーズマッチ：設定したKWの意味を含むKW
- 部分マッチ：設定したKWに高い関連性を持っていると判断されたKW
また、競合調査を怠ってしまうと、入札単価の費用を高めに設定する必要があったり、差別化を計れずユーザーが流れてしまう場合も想定されます。
キーワードプランナーやウーバーサジェストといったKW選定ツールや、競合分析ツールを用いて、選定したKWの競合調査・検索ボリュームから得られる成果・広告が表示されてほしくないKWなどの戦略立てを行うようにしましょう。
セーフリー
クリック先サイトのユーザビリティ向上
リスティング広告のクリック先となるサイト（ランディングページ）の使いやすさを向上させることが重要です。例えば、緊急性の高いユーザーをwebサイトに誘導した際に、お問い合わせのCTAがページ上部にある場合と、ページの最下部にある場合、どちらがユーザーにとって利便性が高いと言えるでしょうか。
このように、ユーザーにとっての利便性を高めることによって、CPAを下げる要因に繋がります。以下の点に留意してクリック先サイトを最適化しましょう。
- 広告とサイト内の訴求と統一する
- スマホ対応やページの表示速度を高める
- シンプルで導線がわかりやすいサイトデザイン
サイトをクリックし、表示に3秒かかるだけで4割のユーザーが離脱すると言われています。また、表示されたwebサイトが、広告の内容と全く違うと感じてしまうと、悩みを解決できないと離脱してしまうでしょう。おそらく望みの答えがなかなかわからず、他のサイトへ移った経験があると思います。
自社のサイトのユーザビリティを確かめるためには、以下のツールを活用しましょう。
- グーグルアナリティクス
- webサイト分析ツール
セーフリー
訪問ユーザー数が多くても、申し込みに繋がらない場合はサイトの改善が必要です。以下の記事を参考にしてください。
リスティング広告で新規顧客獲得へ！
リスティング広告で新規顧客獲得へ！
リスティング広告は、適切に出稿し運用できれば、少額の広告費でも売上を向上できるweb広告です。汎用性が高く、A／BテストやCTAの設定など、目的に応じて使い分けを行えるため、独自のデータ収集も可能です。
出稿方法は非常に簡単で、内容が決まっていれば5分程度で出稿できますが、事前の戦略やターゲティングなどによって、成果が出るまでの期間に変動が出るかもしれません。
リスティング広告を出稿する際には、十分な準備を行いましょう。
セーフリーラボを運営するネットKENは、webマーケティングに関する相談等を受け付けております。お困りごとがありましたら、ぜひご相談ください。