現場の仕事では、お客様にしっかりと対応していても「追加工事」に関する説明不足が原因で思わぬクレームになることがあります。
お金に関わるトラブルは、信用を失う原因にもなり、悪い口コミにつながることも少なくありません。とはいえ、ちょっとした伝え方や工夫で、そういったトラブルは防ぐことができます。
この記事では、実際にあったトラブル事例と、現場で役立つ防止ポイントを紹介します。今日から実践できる内容なので、参考にしてみてください。
目次
なぜ追加工事がトラブルになりやすいのか?
現場で追加工事が発生すると、お客様から「こんなに料金が増えるなんて聞いてない」「やってもらって助かったけど、説明がなかった」と言われることがあります。
こうしたトラブルの多くは、説明不足によるものです。誤解が生まれる主なポイントを下記にまとめました。
- 「こんなに料金が増えるなんて聞いてない」と驚かれる
- 追加作業について説明していなかったことで不満を持たれる
- お客様は「最初の見積もりですべて終わる」と思っている
- 説明不足が「だまされた」という印象につながる
特に金額が変わる場合は、ちょっとした伝え忘れがクレームや低評価の原因になります。
こちらが丁寧にやったつもりでも、伝わっていないと意味がありません。トラブルを防ぐには、事前のひとこと説明が大切です。
追加工事トラブルで口コミ低評価になった事例
現場仕事では、お客様との信頼関係がとても重要です。
ここでは、実際にあった追加工事に関するトラブル事例を3つご紹介します。
- 事例①:やっていない工事の費用を請求された
- 事例②:説明なしの追加作業で費用が倍に
- 事例③:部品交換込みのはずが別料金を請求された
追加工事に関する説明が足りないと「お金のトラブル」として不満やクレームにつながってしまいます。その結果、ネットの口コミで悪い評価を書かれてしまうことも少なくありません。
こうした事例を把握しておき、信頼される対応につなげましょう。
事例①:やっていない工事の費用を請求された
評価
2.2
良い担当者もいるかも知れないので細かくは書きませんが、工事内容の1つずつを始める前に確認して、終わった後もしっかり工事がされているかチェックすることをオススメします。
適当にしかやられていない内容、やってもいない内容の費用の請求、追加費用の話には要注意です。
引用元:https://toiretumari-center.com/
口コミにあるように「やってもいない工事の費用を請求された」というのは、お客様にとって大きな不信感につながります。実際にはミスや確認不足だったとしても、「だまされた」と受け取られてしまうことがあります。
特に、作業内容が複数あると、お客様もどの工事が完了していて、どれがまだか分かりづらくなります。そんな中で請求だけされると「ちゃんとやったのか?」と疑われるのも当然です。
こうしたトラブルを防ぐには、作業前と作業後に「何をやるか」「何をやったか」をお客様と一緒に確認することが大切です。チェックリストや簡単なメモでも構いません。ひと手間加えるだけで、お客様の安心感は大きく変わります。
事例②:説明なしの追加作業で費用が倍に
評価
1.4
キッチン排水の水漏れがあり利用しました。諸連絡からの訪問まではスムーズでした。問題部分の点検から見積もりまでテキパした印象だったので、見積もりは多少高く感じましたが早くトラブルを解決したかったので、そのまま修理を依頼しました。しかし、修理後の請求額がさらに高く約2倍になっており、追加の作業の細かな説明もありませんでした。高圧洗浄などをしたのですが、行っていない作業やかさ増ししたメートル数の追加料金を請求された気がします。排水マスや水洗、配管について不安をあおるようなことな発言が多く、ちょっと強引な営業に注意だと思います(その担当の方が営業色が強かっただけかもしれませんが)。他の業者に相談の話をすると、急に営業の勢いは止まります。完全に詰まっていたわけではなかったので、他の業者さんと相見積もりをしてから、より安心出来る業者方に依頼すれば良かったと後悔しています。
引用元:https://toiretumari-center.com/
この口コミでは、請求額が見積もりの約2倍になり、追加作業の説明がなかったことに不満が出ています。
現場で追加作業が必要になるのはよくありますが「何を・なぜ・いくらでやるか」を事前に伝えないと、お客様は不信感を抱きます。
途中でも構わないので、金額が変わるときはその都度説明しましょう。伝えるひと手間が、トラブル防止につながります。
事例③:部品交換込みのはずが別料金を請求された
評価
1.8
工事中に
・追加料金を請求された。
見積時「板も腐ってるのでこれも変えて工事費2万円」
基本料金5000円+工事費2万円と決定したのに
配管が済、蛇口を取り付けるときに追加料金で板を付けるかどうか問われ、
追加料金を払わなければこのような感じと厚さ0.1ミリ以下のステンレスの板に直に取り付けて見せられ、手を離すと前後左右に倒れてしまいます。
当然、使用できる状態ではなく泣く泣く追加料金を受け入れました。
ちなみに板と言うのはかまぼこ板のようなものをステンレス坂の下に嚙ましただけです。
本来、実用的に使用できる状態までを取り付けと言うのではないでしょうか?
また工事費を決める際の板交換も含めて2万円と決めたはずなのに
(もちろん全行程で板交換箇所は追加料金部分の板のみです。)
たまにテレビでやってる典型的なのに引っかかった印象を持っています。
引用元:https://toiretumari-center.com/
このケースでは「見積もりに板の交換が含まれている」と思っていたのに、工事中に「追加料金が必要」と言われてトラブルになっています。
お客様は最初に聞いた金額で完成すると思っていたため、後から別料金が発生すると「話が違う」と感じてしまいます。
部品や作業の内容が含まれているかどうかは、最初にハッキリ説明することが大切です。あいまいなまま進めると、信頼を失う原因になります。
請求トラブルは悪い口コミの投稿・売上低下の要因になる!
請求トラブルは、現場でよくある小さなミスがきっかけになることも多いですが、対応を間違えると会社の信用に大きなダメージを与えることもあります。
場合によっては、お客様から消費生活センターに相談され、内容が悪質だと判断されれば、行政機関から業務改善の指導や処分につながるケースもあります。
また、SNSや口コミサイトに悪い評価を書かれたことで、会社の評判が落ちることも少なくありません。
特に気をつけたいのは、以下のようなケースです。
- 説明がないまま、いきなり追加料金を請求してしまう
- 「見積もり通り」と言いながら、後で費用が変わる
- お客様が納得していないのに作業を進めてしまう
こうした対応は「聞いてない」「だまされた」と感じさせ、信頼を大きく損ねる原因になります。
トラブルを防ぐには、最初の説明と確認がとても重要です。一つひとつの説明を丁寧に行い、お客様の理解を得ることが、選ばれる会社づくりにつながります。
現場での追加工事でトラブルを防ぐ対応ポイント
現場でのトラブルを防ぐために、事前の準備や説明の工夫はとても重要です。
ここでは、実践しやすい対応ポイントを3つご紹介します。
- ポイント①:追加工事の可能性を事前に伝えておく
- ポイント②:追加工事の前に「写真・図」で説明する
- ポイント③:追加費用は「その場で見積もり」を出す
お金が関わる内容は、ちょっとした説明不足でも不信感を持たれる原因になります。順番に詳しくご紹介しますので、参考にしてみてください。
ポイント①:追加工事の可能性を事前に伝えておく
追加工事が発生することは現場ではよくありますが、事前に可能性を伝えておかないと「聞いてない」「勝手にやられた」とトラブルになる原因になります。
見積もりの時点で、以下のような説明をしておくと安心です。
ポイント
・「追加が出た場合は、その場で説明してから作業します」と伝える
・「費用が変わる可能性もあるので、その都度ご相談します」と説明しておく
事前に伝えておくだけで、お客様の心構えができ、追加工事が発生しても納得してもらいやすくなります。
ちょっとしたひと言が、大きなトラブルを防ぐポイントになります。
ポイント②:追加工事の前に「写真・図」で説明する
追加工事が必要になるとき「どこをどう直すのか」が伝わっていないと、不安や不信感につながります。
口頭だけでは伝わりにくいこともあるため、写真や図を使って説明することが効果的です。
ポイント
・図やスケッチを使って、どのように工事するかを説明する
・ビフォー・アフターのイメージがわかるようにする
実際に目で見てもらうことで「なるほど、これは必要だ」と納得してもらいやすくなります。
説明の手間を少しかけるだけで、信頼と満足度は上がります。
ポイント③:追加費用は「その場で見積もり」を出す
追加工事が発生した場合「あとで請求書を見てびっくりした」とならないよう、その場で見積もりを出すことが大切です。
金額の話は、できるだけ早く・明確に伝えることが信頼につながります。
ポイント
・ざっくりでもいいので、目安の金額を提示する
・お客様の了承を得てから作業を進める
その場で説明すれば「いつの間にか高くなった」という誤解を防げます。
見積もりはトラブル予防の基本です。手間を惜しまず、丁寧に対応しましょう。
追加工事の説明は「早め・わかりやすく」が重要!
追加工事が発生するのは現場ではよくあることですが、説明が足りないと「聞いていない」「だまされた」といった不満につながりやすくなります。
トラブルを防ぐには、作業前に追加の可能性を伝えておくこと、写真や図を使って状況をわかりやすく説明すること、そしてその場で見積もりを出すことが重要です。
ちょっとした一言や説明の工夫が、お客様の安心につながり、信頼される仕事につながっていきます。