リッチメニューの活用で集客の幅を広げる

2022/12/28

SNSマーケティングWEBマーケティング
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スマートフォンの普及により、webサイトよりもSNS市場が非常に大きくなると同時に、企業と顧客とのコミュニケーションが電話からチャットへと移り変わっています。

緊急性の高い水道業界では電話が主流ですが、LINEの導入により顧客との距離を近くし、多くの情報をユーザーに直接届けられるのが特徴です。

公式アカウントを開いた際に表示されるリッチメニューには公式アカウントの効果をさらに高められる可能性があるため、多くの公式アカウントがリッチメニューを設定しています。LINEを導入している方も、これからの方も知見を深めるために最後までお読みください。

LINEリッチメニューとは

LINEのトーク画面下部にクーポンやお得な情報を画像付きで表示させるメニューです。LINEの通常アカウントのトークルームではメッセージ送信しかできませんが、LINE公式アカウントのリッチメニューを活用することで、ユーザーに魅力的な情報を端的に表示できるだけでなく、アクセスして欲しい記事や問い合わせまで簡単に訴求できます。

リッチメニューによって目的のサイトに移動させたり、販促を促したりと様々な効果が期待できるためほとんどのライン公式アカウントが活用しています。

▽公式アカウントの効果的な使い方

https://lab.safely.co.jp/web-marketing/sns/line-howto/

集客へ活用する

LINEはSNSマーケティングの括りであり、LINEマーケティンと呼ばれるほど、集客や販促効果が期待できます。あくまで媒体として活用するのであれば、リッチメニューに公式サイトのタイルを設置したり、オンラインストアへの導線を設けたりと様々な方法が実施されています。

この項ではLINEマーケティングについて解説していますので、知見がない方はご覧ください。

ニーズ:どれだけの見込みがあるのか

LINEは日本国内の70%を超える登録者がいる国内最大級SNS市場です。2022年9月時点でのMAUは9300万人を超えるとLINEforBusinessは発表しています。

MAUとは、ソーシャルメディアやソーシャルアプリなど、ソーシャル内での適切な利用者数を示す値として使われる指標です。3000万登録されているが、500万人が利用中の場合、このアプリのMAUは500万人と表されます。

  • (登録ユーザー)ー(非アクティブユーザー)=MAU

普段から使い慣れ、活発に使用されているサービスは、顧客獲得までがスムーズになります。

LINEは現時点で他に変わる連絡ツールもなく、MAU値9300万と大規模な市場であり、老若男女の偏りが少なくどの企業でも参入がしやすいのも特徴です。

背景:若い世代はチャット慣れている

現代の若い世代は、電話が苦手と感じるようになりました。その背景は以下の事項が挙げられます。

  • 相手側への尊重(電話に出られないなどタイミングを考慮する)
  • 携帯を触り始めた時からメールやチャットでの会話が主流
  • 女性の40.7%は電話をかける前に確認を取る
  • 男女合わせて40代は28.6%に対して、20代は33.6が電話前に確認を取る
  • 出前や配達・予約などさまざまなサービスがネットやアプリで対応が可能になっている

若年者だけが電話を苦手と感じているわけではなく、40代など中年者や多くの女性も電話をかける前に何かしらのアクションを必要としていました。上記のことから電話をしなくても大抵の事柄を解決できるよう整備されてきたため、業務や親しい間柄での電話がほとんどとなっていると考えられます。

また、業務でも簡易的な連絡はチャットツールを導入している企業が増え、なおさら電話の必要性が低くなり、正確に伝えたい情報を伝えやすい文章の需要が高まっているのでしょう。また、ラインなどチャットツールでは無料での通話が可能になったことから、携帯各社も一般への通話放題サービスプランを縮小し、SNSを利用した割引を展開してきています。

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セーフリー


チャット需要のニーズを正確にキャッチすることが今後の課題となりそうですね。

メリット:自動でリードを獲得できる

チャットボットや応答ツールなどの自動設定を活用する事で自動でリードを獲得することができます。

  • お困りの症状
  • 住所
  • 電話番号

など業態に合わせた情報を獲得できます。

LINEはHPや専用アプリと違い、ボタンひとつで「友達登録」となる身近さが大きな特徴です。ハードルが高いサイト内での会員登録やアンケートよりも、普段使うLINEは気軽に回答しやすく、リード獲得に繋がります。

リードを獲得した後に対応する人が必要ですが、LINE公式アカウントを作成しておけば自動でリードを獲得できるのが最大のメリットです。また、電話やメールでは獲得できない層の顧客を獲得することにも繋がり、競合他社との差別化にも繋がります。

リッチメニューが発揮する効果

リッチメニューは公式アカウントを設立している企業のほとんどが設置しているほど効果の高いものです。用途は目的の応じてwebページへの流入窓口やサービスの申し込みなど多種多様に設定可能であり、ABテストなどマーケティング施策を得意としています。

クリック率が高い

通常のテキストメッセージよりも2倍以上CTR(クリック率)が高いというデータがあります。webページへの誘導のほか、待ち時間を知る機能を設けたり、季節限定商品の情報発信などユーザーの利用や販促向上にも活用されています。

配置によってクリック率が変わる

デザインが与える影響は無視できず、自社のイメージと乖離しているデザインは好ましくありません。しかし、イラスト等を依頼するにも費用が発生します。まずは小さく始めて見たいという方でも、デザインの基礎さえ押さえてれば使いやすい設計が可能です。

「コミュニケーションにおいて、視覚情報は55%を占める」

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実例

PORTLを運営する株式会社トーチライトは6分割されたリッチメニューのアカウントにてABテストを行いました。

同じクリエイティブを

  1. A:下段左
  2. B:上段右

の検証を行った結果、Bの上段右がAの下段真ん中より3倍もクリック率が多かったという検証結果を得られています。

※リッチメニューを6コマに分けた場合

他にもリッチメニューのサイズや、メッセージとメニューの関連性によってクリック率が上昇・または下降するデータもあるため、デザインや配置が重要と言えます。

そこで必要になる知識がZの法則です。

Zの法則

人の視線はZの方向に流れると言われています。この法則を知らず不規則な情報の配置にしてしまうと、伝えたい情報が正確に伝わらない可能性が高くなってしまうとも言えます。

LINEのリッチメニューに関しては下記画像の位置のクリック率が高いと言われております。ネットやポスターは基本的に横文字の記載が増えているため、このようにZの法則が生まれました。

Zの法則のほか、Fの法則もありますが、横長に配置されているリッチメニューはZの法則が効果的です。

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Zの法則はAmazonの公式サイトでも活用されていることから、実績の高い法則であると言えます。

設定出来ること

リッチメニューにはどのタイルがクリックされたか調べられるようプログラムされています。さらに、簡単に設置できるようテンプレートの設定もできますので、下記詳細を確認しておきましょう。

テンプレート

リッチメニューのテンプレートは、LINE公式のイメージメーカーというツールを用いてレイアウトや表示画像の作成ができます。公式以外では、デザイン作成サイトのCanva、Pixlr Editorなどのツールでレイアウトと画像の挿入が可能です。

他にもリッチメニューの作成や、データ管理などを行えるLINEマーケティングをサポートするツールが有料サービスとして多くあります。外部ツールにて作成したリッチメニューを使用する場合は、リッチメニュー作成画面のテンプレートガイドのダウンロードが必要になるので、導入する際は合わせて準備しておきましょう。

ABテスト

上記で触れましたが、リッチメニューは広告画像やサービス内容のABテストが可能であり、変更も容易です。ABテストの実施は2つに共通した条件を設けるようにしてください。

《例》

  1. 掲載期間をAB共に1ヶ月
  2. 判断基準:CV数
  3. テスト範囲以外大きく変えない

例えば、広告デザインに関するABテストを行う場合、リッチメニューのレイアウト配置は変えず、掲載期間を固定し、CV数を測定します。男性や女性・年代・地域など複数のデータを得られるだけでなく、より効果的なタイルの設置が可能になるため定期的に改善していきましょう。

リッチメニューの活用・成功事例

大阪ガス・タウンワーク・福岡市・JCB・ドミノピザ・LINEチーム・ソフトバンクなど、大手の企業や行政などが参入しています。水道業者様に近しい事例を2点ご紹介しますので、下記をお読みください。

事例①大阪ガス

大阪ガスは近畿地方を中心として生活を支えている企業であり、ライン公式アカウントは約30万人が友達登録をしています。

水道と同じくインフラを支える大阪ガスは、新規契約を狙うと共に、友達登録が済んでいれば、ガスについての相談や質問をチャットでのサポート対応を可能にしています。

会員連携を行うとパーソナル情報を受け取れる付加価値を盛り込み、ユーザビリティを高め、顧客獲得を狙っていると言えるでしょう。

大阪ガスはラインの他にもTwitterやGoogleなど複数のSNSアカウントと連携を可能にし、変動しやすいガス料金をタイムリーに伝えながら、引っ越しや電気事業もユーザーにアピールしています。

事例②福岡市

福岡市の公式ラインは2022年12月時点で183万人が友達登録をしている自治体アカウントNo.1の公式アカウントです。

トークページでは生活に直結したゴミやイベントなどの情報の他、新型コロナウイルスの感染者数や防災、病院や消防署の位置など福岡市について網羅された情報をタイムリーに閲覧できます。

ユーザーの知りたい情報を送信すると、KWから検索され欲しい情報を受信できるようカスタマイズされており、非常に高い利便性を備えています。

緊急性の高い内容でも対応が可能になっているため、水道業界との相性がいいと言えますので、一度ご覧になってみてください。(例:「水漏れ」のKWに対して元栓を閉めてくださいと返信設定など)

リッチメニュー作成の際に無料で活用できるツールをご紹介

リッチメニューは設定画面でも制作が可能ですが、操作性や独自性の観点で見ると外部ツールの使用が推奨されています。この項ではCanvaとO-DANの2つをご紹介します。

ツール①Canva

Canvaはアイコンやバナー画像など様々なサイズのデザインが可能なツールです。利用ユーザーがデザインをデザインをテンプレートとして提供できるため、多種多様なテンプレートがあり、リッチメニューのテンプレートもあります。

多くのグラフィックや写真を利用でき、オリジナルデザインも使用可能なため、独自のデザインを作り出せます。

すでにレイアウトされたテンプレートを活用したり、レイアウト1つ1つの画像も作成可能です。リッチメニューの出し入れ機能を活用を予定している場合は、1枚の画像で作成したリッチメニューはABテストが実施しにくいなど不具合が生まれやすいため、目的に応じた画像を作成しましょう。

ツール②O-DAN

O-DANは様々なフリー画像サイトを一括で検索できるサイトです。風景や人物の描写、工事現場など多数の画像を検索できるだけでなく、ダウンロードの数は無制限です。

リッチメニューに使用する画像をO-DANから入手し、リッチメニュー作成時に使用できます。独自のデザインは別途ツールの利用が必要ですので、あくまで素材集めのツールと認識するといいでしょう。

リッチメニューを活用してみましょう

近年はチャットやメールの機能が向上し、電話を使わなくても様々なサービスの利用が可能になり、電話が苦手と感じ敬遠する若年者が増えています。

普段から使用しているLINEでは企業から顧客に直接情報を遅れるだけでなく、webページやオンラインショップへの誘導などが可能であり、様々な企業が参入している日本最大級のSNS市場です。

中でもリッチメニューはメッセージに比べクリック率が2倍以上になるため、講師アカウントを作成したなら設置は必須と言えます。電話での対応が多い水道業界ですが、ブランディングや信頼獲得のためにもLINEアカウントを設立し、リッチメニューの設置をしてみましょう。

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