ユーザーファーストのGoogleは常にアップデートを繰り返しており、我々のサイトも常にアップデートを繰り返していく必要があります。今回2022年12月に行われた評価基準ガイドラインの更新では「E-A-T」に大きな変化がありました。
今回は昨年行われたアップデートを元に、最新のSEO情報を掲載しています。細かく更新できていないサイトの運営者はぜひ確認してみてください。
目次
クロールとインデックスの関係
クロールとはクローラーがさまざまなサイトのコンテンツのURLを検出し、コンテンツ内容を確認するシステムの名称です。クローラーによって回収されたURLをデータベースに保存することをインデックスといい、インデックスされた膨大な量のコンテンツから、検索意図にあったコンテンツを検索画面に表示しています。
検索順位はどうやって決まるのか
検索順位は、検索ユーザーに対して有益な情報を提供しているかによって決まります。
では、「提供した情報がユーザーにとって有益か」どのように判断されるのでしょうか。その基準として以下の項目が挙げられます。
- 検索KWに沿ったニーズのコンテンツか
- 情報の正確性や信頼性、ユーザーに害をなさない情報か
- 検索ユーザーの悩みが解消され流内容か
検索によって表示されているコンテンツは、200項目以上の判断基準からなる評価ガイドラインを元に、インデックスされたコンテンツの中からランキング化しています。端的にいうと、検索順位は検索KWから「ユーザーの悩みを1番に解決できるコンテンツ」順に並んでいます。200項目の判断基準があるということは、検索ニーズを把握するためにコンテンツの多様性を促すとも考えられ、「この項目をクリアすると検索順位が上がる」と明言されたことはありません。
公開直後のコンテンツが上位表示されにくいのは、情報の網羅性やオリジナリティなどコンテンツとしての品質が、ユーザーが求めているものか判断される期間と考えるといいでしょう。その期間中に、サイト内から閲覧したユーザーの離脱率や滞在時間などが評価基準となり、徐々に順位を上げていくのが一般的です。そのため、新規コンテンツの検索順位が上昇などの変動を見せるのに約3ヶ月、新規サイトがまともな検索流入を得られるのに最低6ヶ月といった指標があります。
新規コンテンツを最短で検索上位に押し上げるための施策として、内部施策や外部施策などさまざまなSEO対策を講じる必要があるのです。
▽SEOとは
EEAT(旧EAT)
- 「Experience(経験)」
- 「Expertise(専門性)」
- 「Authoritativeness(権威性)」
- 「Trustworthiness(信頼性)」
2022年12月に従来のE-A-T(専門性-権威性-信頼性)に「Experience:経験」を加え改訂されたものです。ざっくり言うと、サイト上で紹介している商品は「本当に使ったり食べたりしたの?」と問われる内容であり、より深い情報や運営者独自のオリジナリティが求められているでしょう。
Experience(経験)
記事として書かれている内容が、執筆者または運営者が実際に経験し感じた感想や情報を知りたいのはユーザーからしてみれば当然です。しかし、現状は多様なアフィリエイトで成果を出そうと表面上の情報を記載したサイトが多く、Googleが考えるユーザビリティとは相反するものと言えるでしょう。これまでも似た指標はありましたが、Googleは経験を加えたEEATを品質評価ガイドラインに更新しました。
経験を判断するポイントは、オリジナル画像とaltタグ、より深掘りされ他のサイトにはない情報の独自性などが該当すると思われます。
Expertise(専門性)/Authoritativeness(権威性)
専門性・権威性については今回のガイドライン更新による変化はありません。ただ、横並びだった信頼性との関係性が変わったことにより、経験・専門性・権威性の一つも欠かせないものとなりました。実績や資格など、これまで掲載していなかった情報も開示し強くアピールしていくといいでしょう。
Trustworthiness(信頼性)
2022年12月15日に更新されたガイドラインでは、些細ですがこの信頼性の部分が、TrustworthinessからTrustに変更されていました。
信頼性としての解釈は変わりませんが、「経験」が追加されたことにより、信頼性の立ち位置が変わっています。これまでは専門性、権威性と横並びの関係だったのに対し、現在は専門性・権威性・経験の上に信頼性が成り立つようになりました。そのため、EEATの中では信頼性が最も重要視され、他の3要素を十分に用意できなければ信頼性を証明できません。これからは更にサイトやサイト運営者にも評価がつけられるとみていいでしょう。
▽Google検索品質評価ガイドライン、YMYLとは
コンテンツSEO
コンテンツSEOは良質なコンテンツを積み上げることによってサイト全体の評価を高め、検索による集客を狙うSEO対策です。検索によるサイト集客が目的の場合非常に重要な対策であり、サイト全体の評価にも関わる施策のためよく確認しておいてください。
ローカライズ
ローカライズとは下記のように検索された際に近隣の施設や情報が表示されるローカライズ検索/ローカルSEOと呼ばれるものです。
- 「〇〇 地域名」
アカウントの検索履歴などから、地域名を含んでいなくても近隣の施設が上位表示される場合もあります。美容室や飲食店など、「どこかいい所ないかな?」と検索した時に、地域名をKWに含んで検索された経験があると思います。地域名を含んだ検索は、緊急性があるか興味関心が強い顕在層である可能性が非常に高く、全国展開している企業も地域名を含んだリスティング広告を打ち出しているほどです。
この背景として、ユーザーファーストを掲げるGoogleはローカライズに力を入れています。Googleの収入源は広告費であり、クリック率の高いローカライズに力を入れるのは当然と言えます。地域を限定して活動されている水道業者様も、地域名をKWに含んだコンテンツの発信によって更なる認知や集客が望め、地域を限定することで、より直接的な訴求も可能になるでしょう。
活動地域でリードを獲得できれば、お客様が安心してご利用できる要因にもなります。オーガニック流入が伸び悩んでいる方は、コンテンツのKWに理解の深い地域名を含めたリライトをしてみてはいかがでしょうか。
セーフリー
コンテンツの最新性
研究や政治など情報は目まぐるしく変化していき、更新または変更された情報は、古くなれば正確な情報とは言えない可能性が高くなります。もちろん、最新の情報が誤情報の場合はリライトの必要はありませんが、定期的に発信している情報の精査は必要です。
例えば、Googleがアップデートやガイドラインの更新を行うたびに変化しさまざまな影響がある「SEO」について「SEOとは」と検索してみました。すると1Pに表示される10の記事のうち5つは2023年に更新された記事(2023年2月調べ)であり、最新の情報を発信しているコンテンツの評価が伺えます。
▽コンテンツSEO
サイト全体での価値計測
サイト全体のコンテンツの評価がドメインランクに影響します。Googleのジョン・ミューラー氏が「個々のページだけではなくサイト全体としてもGoogleは評価している」とTwitterで語ったこともあり、サイト全体の価値は非常に重要視されています。
100記事あるうちの3記事が良いだけではサイトの評価は得られません。「では評価の高い3記事のみにすればいいのか」この考えも正しいとは言えません。サイト全体の評価を高める方法は、1つのテーマに沿って高品質なコンテンツで網羅性を高めることです。
品質の低いコンテンツの特徴は以下の通りです。
- 内容が薄く質・量が足りない
- 類似・重複したコンテンツの発信
- 誘導ページばかり
- 検索流入が無い、インデックス未登録ページ
反対に評価の高いコンテンツの特徴は以下の通りです。
- 上位表示され、検索流入があるページ
- 外部リンクを獲得している
- 検索ニーズに応え、ユーザーファーストの内容になっている
- 検索エンジンに最適な内部構造
自社サイトのドメインランクを定期的に把握しておくことで、評価の変動に関わったコンテンツや変更点が明確になります。
セーフリー
▽外部政策
https://lab.safely.co.jp/web-marketing/seo/seo-external-measures/
モバイルファースト
スマートフォンの普及によってパソコンよりもモバイルでの検索数が増加したことにより、Googleはユーザビリティの向上を目的としたモバイルフレンドリーアップデートを行なっています。近年は70%以上がモバイルで検索されているため、サイト・コンテンツともにスマホの縦長画面に対応したサイト設計が評価基準の一つです。
また、スマホはパソコンに比べ処理速度が遅いため、表示に時間がかかるページは離脱率が高くスマホでも即座に表示されるようデータの圧縮やシンプルなデザインなど内部構造も求められています。
内部構造の最適化
内部構造の最適化の実行に重要なポイントとして以下が挙げられます。
- クローラーが巡回しやすい仕組み(サイトマップや内部リンク)
- HTMLタグ(タイトルや見出しなど)コンテンツの構造
- サイト全体の構造の簡略化(パンくずリストなど)
- ボタンやメニューなどユーザビリティの向上
- モバイル対応
内部構造の最適化は内部施策と言われるものと同義で、Googleに正しく運営しているサイトを評価してもらうために必要なSEO対策です。上記の項目が未対応もしくは複雑化している場合は、クロールの遅れや適正なサイト評価を受けられないなどマイナスな部分が多いため、早急な改善が必要でしょう。
▽内部施策とは
常にSEO対策のアップデートを!
SEOは年々web事業の新規参入やSEOの進化によって検索による集客の難易度が上昇しています。1度最適な構造にしたとしても、アップデートや競合の参入によって状況が一変してしまう可能性も高く、定期的な見直しや改善が必要です。本記事の内容も、2022年12月に行われた評価ガイドラインの更新を元に作成されていますので、今後の状況によっては情報価値が失われているでしょう。
運営しているサイトの状況を十分に理解し、コンテンツの更新や内部構造の再構築など検討してみてはいかがでしょうか。
▽サイト改善のポイント